2017年04月06日

【朗読】しゃべるたびに話し声のトレーニング

●「仕事中はつい声の意識が薄れてしまう」

話し声について、こんなメールが届きました。

> 練習ではしっかりした声が出ている気がするのですが、
> 仕事中はつい声の意識が薄れて、届かない声になってしまいます。

分かります。

発声トレーニングでは、しっかりした発声を身につけるために、遠いターゲットを想定して声を出すのが有効です。

3〜5m前方にぬいぐるみを置いて発声トレーニングに使うのもいい。

しかし、実際のおしゃべりで3m離れた相手と会話をするケースは、まずありません。

3m離れた相手を「呼ぶ」ことはあっても、そのまま延々と会話を続けはしないでしょう。

私たちはたいてい、120cm以内の近距離で会話をしています。商品やお金を手渡す場合は50cm程度まで近づいて、しばらくそのまま話すこともあります。

だとしたら、3m先の相手に話しかける声量で会話をする機会はほとんどない、ということです。

もちろんトレーニングには負荷が必要ですから、剣道の竹刀に重りをつけて素振りの稽古をするのと同様、発声トレーニングで遠くまで声を届けようとするのは有効であり、必要でもあります。

とはいえ、実際の場面で発声技術を使いこなせていないのでは、しょうがない。

使えてこそ技術ですからね。

歌声を話し声に適用するように、遠距離ボイスを近距離ボイスに適用していきます。



●響きの感覚を味わいながら話す

相手までの距離が近いと、「ターゲットの意識」が持続しにくい。

無造作に声を出しても、聞こえはするからです。

そんなときは、「響きの感覚を味わいながら話す」ように心がけてみてください。

トレーニングでつかんだ響きの感覚を、口蓋を中心に味わいながら話すのです。

『坊っちゃん』や『走れメロス』で朗読しながら、口の中に感じる振動が一定の強さをキープするように練習するといいでしょう。

「響きが途切れないように、消えないように」と意識すると、やりやすいかもしれません。

しゃべる機会はすべて話し声トレーニングにしましょう。

* * *

新潟市で共鳴発声法の話し方レッスン
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メール:tenor.saito@gmail.com
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ラベル:朗読 話し声
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2017年03月27日

【声のサロン】力みを除いたときに本物の声になる

●歌もしゃべりもリラックス

良い声を出すには、リラックスが大事。

体を楽にして声を出していますか?

「歌としゃべりの発声は、どう違うんですか」とよく質問されるのですが、話し声も歌声も基本は同じ、声帯の振動音に共鳴を加える発声法です。

声の高さや持続時間、強さなどに違いがあるとはいえ、「肺からの呼気で声帯を振動させて喉頭原音を作り──」といった基礎となる発声のメカニズムに違いはありません。

「体を楽にして、無駄な力を入れずに発声」も、共通のポイントです。

ガチガチに力んでいませんか?

のびのびと楽に声を出しましょう。



●力がなかなか抜けない……

とはいえ、気づくと力んでいるでしょう。

「あ〜あ、さっきも意識してリラックスしたばっかりなのに」と悔しくなるかもしれません。

でも、発声は筋肉運動ですから、必要な筋肉だけでなく、不要な筋肉もつい使おうとしてしまうのは、仕方ないんです。

すごく重いダンベルを持ち上げようとしたときに、上腕二頭筋とはまったく関係ないはずの顔の筋肉が緊張して、ニカッと笑っているような顔になったりするでしょう。

腕と顔ほど離れていても、ですよ。

まして、声帯まわりの筋肉の操作法をトレーニングしているときに、すぐ近くにある首や肩、背中に力みが生じるくらい、むしろ自然な反応です。

だとしたら、練習の段階で肩や背中に力みが加わっても、目くじら立てずに流しましょう。

流すといっても、「放置する」のではなく、何事もなかったかのようにスッと力を抜いて、あとは囚われない。

「後から抜く」のも有効なトレーニングです。

共鳴発声法の正しい「形」を作ることに意識を集中するがあまり、つい力んでしまい、それでも形としては良い構えになって、ピーンと気持ちいい響きが出ることがあります。

そのときは、「力んでいたからダメ」ではなく、その声を出しながら力を抜けばいい。

「形」にとってマイナスな力みもあって(舌や喉の力み)、その場合はピーンに入りにくく無理がかかりますが、「形」を作る上ではさほど影響しない力みもあります。

喩えるなら、管楽器のマウスピースには問題ないが、管にわずかな歪みがあるようなもの。

どこかに力みがあったとしても、そこそこ良い声が出たのであれば、それはそれで発声の進歩です。



●スイートスポットに入れ直せたら合格

良い声が出たら、あらためて脱力すれば、それでいい。

さらに、脱力したままスイートスポットに入れ直せるかを試してみます。

「形」をしっかり覚えていれば、リラックスして仕切り直しても、何回でも入れ直せるはず。

リラックスしてスイートスポットに入ったとき、声は本物になります。

ただし、「リラックスして」と「無造作に」は違いますよ。

「がんばらなくても楽に良い声が出せるレベル」を目指そうとして、「無造作に声を出す」になってしまうケースがあるのです。

細心の注意を払って、全力で「形」を整えましょう。

こんなメールが届きました。

> 小手先で無難に歌っても何にもならないので、
> 基礎をしっかり鍛えます。

まさにそのとおり。

すべてが載る「基礎」が一番大事です。

基礎から本物の良い声を育てましょうね。

* * *

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2017年03月26日

【声のサロン】継続によって身についた技は本物

先日、ある方がガラコンサートへの出演を尻込みしていました。

「だってみなさん、声が前とはぜんぜん違うじゃないですか」

つまり、「声のサロン」に通う会員たちが着実に実力を伸ばし、発声の技術が以前と比べてまるで別ものになっているのが分かり、「そんな方々と一緒に出演するのは恥ずかしい」という。

たしかに、会員のみなさん、声が以前とはぜんぜん違いますね。

今まで発声を習ったことのある方もない方も、共鳴発声法をきちんと習うと、発声技術が格段に上がります。

歌声も話し声も、共鳴発声法を覚えて2年もすれば別人の声になります。もちろん「正確にトレーニングすれば」という条件付きではありますが。

意外にも、成長に気づいていないのは本人ばかりで、2年前の自分と現在を比較したら、声の変わり方に驚くはずです。

別の会員は、「以前に録音した自分の声を聞いてみたら、あんな声を出していたのかと恥ずかしくなりました」と話していました。

そうでしょう。当時は知らぬが仏、恥ずかしく感じるだけの「声のリテラシー」がまだなかったのです。

すべてはトレーニングの「継続」によって獲得した成果です。よくがんばっていますね。

継続によって身につけた技術は、本物ですよ。

「以前の声が恥ずかしい」と感じるのは、「声を出す力」だけでなく「声を聞く力」も育ってきた証拠です。

同じ理由で、「だってみなさん、声が前とはぜんぜん違うじゃないですか」と尻込みしていた方も、みなさんの成長ぶりを聞き取る「声を聞く力」があるのだから、自信を持っていい。

当日は「今のせいいっぱい」を披露しましょう。



●比べる相手は「以前の自分」

もっとも、比較する相手は「みなさん」ではなく、「以前の自分」ですよ。

これから毎年ガラコンサートに出るのだから、1年前の自分と比べて、少しでも良い声で歌える成長を積み重ねていったら、それでいいではありませんか。

発声・話し方トレーニングは「継続する力を養うトレーニング」でもあるので、続けるコツとして覚えておいてください。

「他人と比べず、以前の自分と比べる」のが、物事を長続きさせるコツです。

ついでにもう一つコツを挙げておくと、「身近な人の評価は気にしない」。

身近な人ほど、マイナスの評価をしがちです。悪気はないのですが、そういうものなんですよね。

「ちっともうまくならないね」「才能ないんじゃない?」等など、マイナス評価を口にする人が身近にいるなら、一切耳を貸さないことです。

言われれば気になって、落ち込んだりするかもしれませんが、「声のプロではないのだから、成果を正当に評価できなくて当然」と解釈したらいい。事実、そうなんです。

日々コツコツ積み重ねている成果を台無しにされないように、他人と比較することなく、他人の言葉に一喜一憂することなく、じっくりと本物を育てていきましょう。

* * *

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2017年03月25日

【声のサロン】「継続」以上に大事なことは、何もない

前回の記事を読んだ方から、こんなメールが届きました。


> 声のサロンのブログに書かれていた「姿勢まで含めてレッスン」
> これは成果だけに目を向けていると薄らいでしまいますね。
> 当日の成功よりも、それまでの、そしてそれ以降の取り組みこそが大事。
>
> むしろ、そちらのほうがメインで発表当日のほうが
> 長いスパンでみたら一瞬で通り過ぎるものですよね。
>
> イベントのようなものは華やかで、つい目を奪われがちになりますが
> 演奏者であるならば、ふだんの取り組みこそ重要視しなくてはらないと
> あらためて感じました。


まさにそのとおりですね。

一時の盛り上がりではなく、「続いている」「繋がっている」ことが大事。

だから、ガラコンサートを特別な出来事と捉えるのではなく、連綿と続く流れの中のひとつと捉えるのがいい。

価値ある何かを手に入れるのに必要な条件はいくつかありますが、すべてのケースに例外なく当てはまる条件が「継続」です。

スポーツや音楽をなさっている方なら、誰もがよく分かっている真理でしょう。

超人と呼ばれるスポーツ選手、天才と称される音楽家、名人と讃えられる芸術家を目の当たりにすると、つい「凡人には計り知れない天賦の才能」と称賛したくなりますが、計り知れないのは「費やしてきた時間」であるはず。

「そこまで時間を費やしてきたなら、できて当たり前」と言いたくなるくらい、途方もない時間をトレーニングに費やしてきたにちがいありません。

だとしたら、希望が持てますね。

「生まれつきの才能より、費やした時間」なのであれば、すべての人にチャンスがある、ということです。

逆にいうと、「継続」が途絶えたら、すべての人が──どれほど才能に恵まれた人であっても──チャンスを失うのですから、安心ばかりはしていられませんけれどね。

繋がりが途絶えないように、続けましょう。



●共鳴のスイートスポットに「入れっぱなし」

共鳴のスイートスポットに入ったら、「入れっぱなし」をキープするよう意識してトレーニングしましょう。

スイートスポットから外れたときに、「入れ直す」のは大事ですが、それ以前に「外れないようにする」ことが優先です。

まさに「継続」ですね。

まずは、ピーンの感覚を得るために「えいっ!」とパワーで押し切るのではなく、「技で入れる」ように、スイートスポットに入れるのでした。

「えいっ!」という勢いでやっつけるのではありません。「ちょっとしたコツ」でもありません。

時間を積み重ねて育てる「技」です。「職人技」です。

スイートスポットに入ると「良い声が楽に出る」ので、ちっともがんばっている気がしないかもしれませんが、その感覚を得るためのトレーニングは毎日コツコツとがんばって積み重ねましょうね。

ピーンと入ったら、その感覚を「次の音」に引き継いでください。

一音一音いちいち入れ直すのではなく、いったん捉えたピーン感覚をそのまま引き継いでいく。

入れ直すのではなく、入れっぱなし。

「継続」の大切さが分かる人なら、分かるでしょう。

引き継ぎを正しくしないと職場が混乱すると分かる人なら、分かるでしょう。

秘伝のたれが好きな人なら、分かるでしょう。

万が一スイートスポットから外れてしまったら、入れ直します。

しかし、「入れ直す」のが前提ではなく、「入れっぱなし」が前提です。

しばらく意識してトレーニングしてみてください。

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2017年03月22日

【声のサロン】次回のレッスンまで間があるので

●「声のサロン」受講者の方へ

新潟ガラコンサート前の大事な時期だというのに、次回のレッスンまで間があいてしまったので、ここでレッスンの続きをしましょう。

発声技術を高めるためのレッスンです。

次の3つの話をします。

1. ガラコンサートは節目ではない
2. 力ではなく技で共鳴のスイートスポットに入れる
3. リラックスしてのびのびと声を出す

では、まずは「ガラコンサートは節目ではない」の話から。



1. ガラコンサートは節目ではない

ガラコンサートが近づくにつれて、緊張が高まってくるかもれしません。

・失敗したら恥ずかしい
・恥をかきたくない
・今までの練習の成果が問われる

こういった思いがあると、どうしても緊張しますね。

しかし、ガラコンサートはゴールではないし、なんの節目でもありません。

いつものレッスンの中で、「ではちょっと声を出してみましょうか」と言われて歌う程度のこと。

場所が違うだけで、いつものレッスンだと思ってください。

ずっと繋がっている時間のうちの、ただの一点です。

「今年のガラコンサートは○○を歌いますが、来年は○○に挑戦します」と早くも来年の曲目を宣言していた方がいます。

すばらしい。当たり前のように次回を見据えている姿勢がすばらしい。

ガラコンサートをどういうものと捉えているかの姿勢によって、緊張感にも出来具合にも影響があります。

だから、「姿勢」まで含めてレッスンなのです。

良い声で話し、歌うには、体の状態を整える必要があります。

体を整えるには、「姿勢」を整える必要がある。

ガラコンサートを「大きな節目だから失敗できない」なんて考えているところがあるとしたら、「いつものレッスン。場所が違うだけ」と捉え直してください。

さて、来年は何を歌いますか?



2. 力ではなく技で共鳴のスイートスポットに入れる

共鳴発声法のトレーニングをしていますね。

ピーンの感覚を得るためにパワーで押し切るのではなく、「技で入れる」ように、スイートスポットに入れてください。

「スイートスポット」とは、テニスのラケットでボールを打つ際に最小限の力で最大の威力を発揮できる打点のこと。

スイートスポットに正確に当てれば、ラケットのグリップを指でそっと挟んでいるだけで、つまりラケットがフラフラするような状態でも、ボールがポーンと返っていくのだそうです。

発声にもスイートスポットがあります。最小限のエネルギーで、最大の効果を発揮する形(発声器官の構え)です。

「ここ」というスイートスポットを覚えて、毎回確実にそこに入れられたら、何回繰り返しても必ず良い声が出ます。



3. リラックスしてのびのびと声を出す

スイートスポットと関連のある話です。

力んで強引に声を出そうとすると、良い形になっていなくても、それなりに声が出てしまいます。

ラケットのスイートスポットから外れた場所に当たっても、思いっきり振り抜けばボールが飛んでいくのと同じですね。

だからこそ、力で強引に持っていく癖がつかないように気をつけましょう。

力みは全身に影響を及ぼします。

肩や首や背中がこわばり、喉が詰まって、良い声が出なくなります。

良い声を出すには、脱力が肝心なのです。

リラックスして、のびのびと声を出しましょう。

息も、節約しようとせず、気持ちよく「出す」。

息なんか出せば入ってきますから、心配は要りません。

楽に、のびのびと、出しましょう。

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2017年03月17日

成果を上げるトレーニングのコツ

●「そのことばかり考えている」が秘訣

何かの知識や技術を身につけたい、技量を高めたいなら、「ちょっと試しにやってみた」程度ではうまくいきません。

「そのことばかり考えている」状態に自分を追い込むと、うまくいきます。

たとえば、発声トレーニング。

暇さえあれば声を出し、暇がなければ暇を作って声を出し、声が出しにくい状況なら無言で、小声でレッスンの復習をしたりと、声のことばかり、トレーニングのことばかり考えている人は、必ず高い技術を身につけます。

「これで行く」「絶対に身につける」と覚悟を決めているからこそ、ですね。

指導する立場としても、「そのことばかり考えている」人の指導は、最高の醍醐味です。

スポーツも習い事も、夢中になっている人ほど上手になりますよね。

発声も文章も同じです。

没頭して、夢中になっていますか?



●メリハリのあるのが良い歌

なぜ「そのことばかり考えている」人は、成果を上げるのか。

自然にメリハリができるからです。

ある事に一点集中すると、ほかが自然に抜けてメリハリができます。

意識にメリハリ(強弱の差)があると、パフォーマンスが高まります。

歌だって、最初から最後までフルパワーで歌おうとしたらバテてしまうし、聞いているほうだって疲れてしまいますね。

メリハリのあるのが良い歌です。

私たちの生活も、「すべてに全力投球」は無理。力の入れどころと、抜きどころが肝心です。

「体力と気力があればすべてに全力投球できるのに」ではありませんよ。

体力的に可能だとしても、「すべてに全力投球」「なんでも完璧にこなす」はNGです。

歌の喩えで分かるでしょう。体力が有り余っている歌手だからといって、最初から最後まで全力で声を張り上げたら、ちっともいい歌になりません。

抜くところは徹底的に抜かないと、入れるところに入れられません。

「家事はうまく手抜きしています」
「なんでも一人で背負い込まないようにして、練習の時間を確保しています」
「発声トレーニングに全力を出せるように、残業のない部署に異動願いを出しました」

等など、「抜きどころ」について話していた方もいました。

まさにメリハリですね。

生活の中で、意識して良いメリハリを作りながら、「そのことばかり考えている」状態を強化していくのが、効果的なトレーニングのコツです。

それも、「日に日に強化」です。

トレーニング成果を上げるには、生活の中に抜きどころを意識的に作って、声について、文章について、言葉について、「そのことばかり考えている」状態になりましょう。

まずは「なりきり」ですよ。



【春の講座】
日時:2017年5月27日(土)15:00〜20:00頃
場所:メイフェア(新潟市中央区寄居町)
料金:10,000円(お食事つき)
講師:齋藤匡章(言語戦略研究所)
内容:文章の書き方 〜 言語戦略
  言葉が変われば関係が変わります。
  相手との関係は、あなたが使う言葉次第、
  そして書き方、話し方次第です。
  気持ちいい人間関係を築く「言語戦略」で、
  人生を豊かにしましょう。

※お申込みは http://mf07.com/lesson.html からどうぞ


* * *

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2017年03月13日

【新潟ガラコンサート】録音して聞いてみよう

●新潟ガラコンサートに出場する会員へ

新潟ガラコンサートまであと1ヶ月ちょっと。

ようやく現実味が出てきて、緊張が日に日に強まっている頃かもしれませんね。

そこで、ガラコンサートに出場する「声のサロン」会員に、当日に向けた練習のためのワンポイントレッスンをします。


【レッスン】自分の演奏を録音する

自分の演奏を「録音」して、聞いてみてください。

それだけで、気づくことがいくつもあるはずです。

録音して聞くと演奏を客観視できるので、岡目八目というとおり、聞こえなかったものが聞こえるんですよね。

それはもう、怖いくらいに。

「客観的に聞くことなく仕上げていくのは不可能」と思ったほうがいい。

仕上がり具合を確かめるために聞くのではなく、もっとずっと手前の段階から録音してチェックしましょう。



●「録音したら、自覚できました」

個人レッスン中などに「喉の開きが」「共鳴が」と指摘されますね。

指摘された問題点に関して、いくつかの段階があり得ます。


1. 指摘されて問題点を認識した
2. 指摘される前から自覚があったが、直し方が分からない
3. 指摘されても、自覚できない(うまくできていると思っている)


3は問題です。たとえば、「お腹をしっかり使って」と言われても、「しっかり使ってるのに」と思っている状態だから、改善されようがない。

「声が開いてしまっている」と指摘されても、「でもこれ以上狭くしたら言葉がおかしくなる」なんて思っているから、つい手加減してしまって、改善に届かない。

ところが、「録音」に希望が見いだせます。

「指摘されたときはピンとこなかったのに、録音して聞いたら一発で分かった」という方がたいへん多いのです。



●改善は「極端に」

録音した演奏を聞いて、気づいたポイントを改善する練習をしていきます。


【レッスン】極端に改善してみる

このとき、「極端に」改善しようとしてみると効果的です。

たとえば、「声が手前に止まっている」と感じたら、次に歌うときには声を前に運ぼうとしますね。

しかし、様子を見ながら手加減すると、改善しません。一時的に良い感じになっても、また元に戻ってしまいます。

思いっきり極端に、思いっきり前方から、思いっきり勢いよく、前へ運ぶ──くらいに意識すると、改善しやすいんです。

やってみてください。


新潟ガラコンサートの詳細はこちら(出場者を募集していますよ)
   ↓
http://mf07.com/gala_concert.html

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2017年03月10日

文章の書き方、「まずは30本ノック」を続けていますか

●閾値を超えたときに、変わる

文章トレーニング、していますか?

リマインダーとしてこの記事を書いています。

「冬の講座」の課題である「30本ノック」、ちゃんと続けていますか?


「文章の書き方」は、あなたの人生を変えます。

「人生」では大袈裟すぎるなら、控えめに「仕事が変わる」と言いましょうか。

文章が書けると、仕事で必ず役に立ちます。

文章が役に立たない仕事を、私は知りません。文章力によってクオリティが上下する仕事なら、いくらでも数え上げられます。

ある人は、職場で作成する書類をもっと上手に、もっと速く作れるようになりたい、と言いました。

満足いくレベルに仕上げようとすると、長い時間がかかってしまうのだそうです。

ある講師は、配付資料の質によって、受講者への伝わり方が変わる、と熱心に文章を練習していました。

まさに「文章力=指導力」の世界。

ある演奏家は、ファンとの交流に使っているSNSで「まともな文章で想いを伝えたい」と真剣でした。

「今は正直、単なるおしゃべりの垂れ流しレベルなんです」とこぼしつつ。

だとしたら、今回のトレーニングはぜひとも続けてください。

効果的なチラシを作るのも、ウェブサイトやブログで何かの告知をして集客するのも、自己PRの欄に記入するのも、成否は文章力で決まります。

「まずは30本ノック」でしたね。今は何本目ですか?

「冬の講座」から明日でちょうど半月になります。

毎日1本ずつ書いてきたなら、15本に、つまり半分に達する日です。

大丈夫ですか? 大きくリードを許していませんか?

はじめのうちは時間がかかるので、一日1本ずつぐらいがやっとでしょう。

逆にいえば、毎日1本ずつなら、それほど無理ではない。必死にならなくてもいつの間にか到達しているのが、明日の15本です。

しかし、まだ5〜6本で止まっているとしたら、明日に15本は不可能でしょう。

これが継続の力ですね。

今回のトレーニングは、最初は「ゆっくりスタート」ですが、途中で急激に実力が伸びます。

少しずつ蓄積していたトレーニング効果が、閾値を超えた瞬間に質的転換を迎えるかのように。

10本や20本では、まだまだ助走の勢いもついていないので、大変な思いばかりかもしれません。

だから、続けてください。

続けただけで、「30本ノック」の半分まで来られたのです。

続けただけで、背中も見えないくらいに差をつけることができたのです。

続けた人にか見えない景色があります。閾値を超えた瞬間、そんな景色がパッと目前に開けます。

もし万が一、今まだ5〜6本で、「毎日書き続けている人の背中も見えなくなってしまった」と嘆いてもしょうがない。

今日から半月後には、ちゃんと15本を追加していましょうね。

半月後にまた同じ質問をされたら、「あれから15本書いた」と堂々と答えてくださいね。

何かの都合で1日か2日抜けたとしても、すべてがチャラになってしまうのではなく、ちゃんとそれまでの積み重ねは残っているから大丈夫。

着実に積み重ねをしていきましょう。



【春の講座】
日時:2017年5月27日(土)15:00〜20:00頃
場所:メイフェア(新潟市中央区寄居町)
料金:10,000円(お食事つき)
講師:齋藤匡章(言語戦略研究所)
内容:文章の書き方 〜 言語戦略
  言葉が変われば関係が変わります。
  相手との関係は、あなたが使う言葉次第、
  そして書き方、話し方次第です。
  気持ちいい人間関係を築く「言語戦略」で、
  人生を豊かにしましょう。

※お申込みは http://mf07.com/lesson.html からどうぞ

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ラベル:文章の書き方
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2017年03月03日

敬語は楽器のように身につける

●「敬語に自信がありません」

昨日、こんなご相談がありました。

「状況に応じて適切な敬語を即座に返すのが難しくて、変な言い方をしてしまうことがあります。後からゆっくり考えれば、正しい敬語が分かるのですが……」

後からゆっくり考えれば適切な敬語が分かるとしたら、基本的な知識はすでに持っているわけですね。

なのに、うまく話せない。妙な敬語を口走ってしまう。

相手に何かを見せようとする場面で、「ご覧になってください」ではなく「ど、どうぞ、は、拝見してください」なんて言ってしまって、後から思い出して赤面、なんてケースですね。

適切な場面で適切な敬語が使えないのは、多くの場合、知識の問題ではありません。

「ご覧になる」と「拝見する」のどちらが相手用、どちらが自分用かを正しく答えられるなら、問題は知識ではなく技術のほう。

「知っている」が知識、「できる」が技術です。

楽器に置き換えると、分かるでしょう。

楽譜が読めるなら、「この音符は?」と聞かれて高さや長さを答えることはできる。

「このドは四分音符で、次のミソドが八分音符で……」とすべての音符について答えていくことだって難しくない。

「知識」はあるからです。

だからといって、バイオリンを構えてその旋律が弾けるかというと、そうはいかない。

「技術」がないからです。

技術を身につけるには、座学による勉強ではなく、「トレーニング」が必要です。毎日の練習ですね。

敬語も同じ。

実際の場面で敬語を使うトレーニング、すなわち「実地訓練」が必要。

頭で考えながら答えを出すのではなく、「体から自然に出る」「息をするように敬語を使う」状態になるまで、何度も何度も、失敗しながら繰り返しトレーニングする。

もうマスターできたと思っても、心理状態が変われば勝手が変わります。

緊張を強いられる場面になると、「正しい敬語で話さなければダメだ。それも、普段よりもっと丁寧度の高い敬語で」なんて力むので、余計に妙な敬語が出やすいでしょう?

「すぐ上の上司」くらいなら適度な敬語がサラッと出てくるのに、「社長の恩師が訪ねてきた」みたいな状況になると、自分の知っている最も丁寧度の高い敬語を無理にひねり出そうとして、しくじるんですよね。

それが良いのです。身につくまでのプロセスで、失敗は必須の要素です。失敗を避けようとしないほうがいい。失敗すればするほど、早く身につきます。



●コツは「常に丁寧に話す」

敬語については、「常に丁寧に話す」よう心がけるのが、早くマスターするコツです。

1. 敬語を積極的にどんどん使う
2. 間違えたら、後で正しい敬語を反復練習してリハーサル

間違えるのを怖がって敬語を避けるようになると、いつまでも自信が持てません。

「いらっしゃる」「お越しになる」「来られる」……どれが適切なんだろう……ええい面倒だ、と判断を放棄して、「来ますか?」とやってしまっても、その場はやり過ごせるかもしれません。

中には、「この人との関係で丁寧度の高い敬語を使うのはシャクだ」などと感じて、わざと丁寧度を下げようとする人もいるそうです。

「○○さんもいらっしゃいますか?」という言葉が意識に浮かんでいるにもかかわらず、あえて「来るんですか?」とぶっきらぼうに言い換えたり。

実にもったいない。

敬語は相手のためだけでなく、あなた自身のふるまいを美しくする、つまり「発話品質を高める」ために使うのだから、過剰になって構わないから積極的に敬語を使いましょう。

何事も、身につけるには「過剰」が有効ですね。

今までだったら「あ、見ました?」とラフに返していた場面で、「あ、ご覧になりましたか?」と丁寧に返す。

敬語は音の数が増えるので、もたつく感じがありますね。それがいい。

「食べます?」と聞いていたのを、これからは「召し上がりますか?」と聞く。

「常に丁寧に話す」ように心がけることで、日常がトレーニングになります。

間違えたら、後から何回も練習して、次回に備えてリハーサルをすればいい。

楽器の練習のように、何度も何度も繰り返しましょう。

* * *

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2017年02月27日

文章の書き方……紙に手書きでトレーニングする理由

●大事な「紙とペン」トレーニング

今どきまとまった量の文章を紙に手書きする人は、少数派でしょう。

なのになぜ、今回の文章トレーニングは「紙とペン」で30回も手書きするのでしょうか。

理由は、文章の構成を体で覚えるため。そして、いつでもどこでも、何があっても何がなくても使える、安定した文章力を身につけるためです。

「○○というワープロがないと書けない」という人は、本当に文章が書ける人でしょうか。

美術学校で指導している先生が、「最近の学生はペンタブレットとソフトがないとグラデーションが描けない」と嘆いていました。絵の世界も今は、「絵具と筆」ではないんですね。

今回のトレーニングでは、「並べ替え」の作業が重要な部分を占めています。だとしたら、パソコンなどの電子機器はもちろん、アナログでも付箋やカードのように、並べ替えに好都合なツールはあります。

しかし、特定のツールに頼るトレーニングで身につけた能力は、「付箋を切らしたから今日は書けない」のように、環境の変化に弱い。

筆を選ばない弘法のように、「道具は何でもいい」力があれば、強いでしょうね。

つぶして(融かして)地金にすれば別の形に加工できる貴金属のごとく、「つぶしが利く」技術を体得するには、道具はシンプルなほうがいいのです。

30回ぐらいで基礎が身について体質が変わったら、手書きは卒業です。それまでは正確に丁寧に「紙とペン」でトレーニングしましょう。


【春の講座】
日時:2017年5月27日(土)15:00〜20:00頃
場所:メイフェア(新潟市中央区寄居町)
料金:10,000円(お食事つき)
講師:齋藤匡章(言語戦略研究所)
内容:文章の書き方 〜 言語戦略
  言葉が変われば関係が変わります。
  相手との関係は、あなたが使う言葉次第、
  そして書き方、話し方次第です。
  気持ちいい人間関係を築く「言語戦略」で、
  人生を豊かにしましょう。

※お申込みは http://mf07.com/lesson.html からどうぞ

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新潟市で共鳴発声法の話し方レッスン
ウェブ:http://wsi-net.org/
メール:tenor.saito@gmail.com
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通る声、届く声の出し方の本
ラベル:文章の書き方
posted by テノール齋藤 at 19:35| Comment(0) | 季節の講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする