2018年03月12日

【ことば学講座】間の効能を実感

●良い話し方のコツ──間の取り方

良い話し方の条件に「適切な間を入れる」があります。

「間の取り方」というと、「どのくらいの時間を置くか」を気にしますが、実は「間の濃淡」が重要なのでした。

しっかり復習して、濃淡の付け方をマスターしておいてください。

相手との良い距離間を維持することができます。

仲良くなりたい相手とは近めの距離で、そうでもない相手とは近すぎない距離で、つまり「心地よさを損なわない適切な距離感」を自然に保てるのです。

間の取り方レッスンを受けて練習した方から、報告メールが届きました。


> 先週その方と久しぶりにお会いしたので、声を張り大きめの声で
> 話しかけてみました。
> すると、ちょうどよい距離感で話せたうえ、
> いつも話が切れずに延々続くところを
> 短い時間で終わりにすることもできました。
>
> すごい効果です。間の濃淡をこれからも意識していきます。
> ありがとうございました。


よかったですね。

ほんの少しの工夫で、居心地の良さが保たれたでしょう。

とはいえ、頭で考えて話し方をコントロールしているうちは、まだ「最高に心地よい」というわけにはいきません。

「気を張って、心地よさを守っている」という、ある種の矛盾がある状態ですから。

意識しなくても、最適な話し方ができるのは、「体で覚える」レベルに至ってこそ。

何度も繰り返し練習することで、その境地が実現できます。

何でもそうですね。

練習しましょう。


* * *

「論理力」を手に入れるチャンスが「ことば学講座」です。
コミュニケーションが安定して深まる感覚を体験しましょう。
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ラベル:間の取り方
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2018年03月05日

【声のサロン】発声技術を高めると何が起こるか

●発声技術を高めると、気持ちよくなる

昨日の「歌声の会」に参加した会員から、こんなメールをいただきました。

今までとは違った「響き」の感覚が感じ取れたのだそうです。


> 「響きを感じながらのびのび歌う」の話を聞きながら思ったのは、
> 初心者ののびのびと、
> 技術が高まった状態ののびのびは違うということです。
>
> ただ自由に思いっきりやればいいのではなく
> 今日の感覚は、技術を磨く段階を経たからこそ感じ取れるのだろう
> と思いました。


まさにそのとおりですね。

無駄な力みを取り除いて「のびのび」と声を出すと、声は気持ちよく楽に出ていきます。

会話中に「えっ?」と頻繁に聞き返されたり、「すみませ〜ん」と呼んでも店員さんが気づいてくれなかったりする場面が確実に減るはずです。

しかし、「のびのび」の前に「良い形」が作れていればこその効果です。

スポーツでもよく聞きますね。「基礎」ができている人がリラックスしてプレイすれば、好成績につながる。しかし基礎ができていない人がのびのびやろうとしたら、単なる暴れん坊になってしまう。

メールをくれた方は、発声の基礎を丁寧に身につけ、その技術を日々のトレーニングで高めてきたからこそ、「のびのび」を意識しただけで気持ちいい共鳴の響きを体験できたのでしょう。

「のびのび」は良い声のコツです。しかし、それを実現してくれるのは正しい発声技術です。

発声技術が高まると、ちゃんと届く声が楽に出せるようになり、しかも声を出すだけで気持ちよくなります。

共鳴発声法のトレーニングを丁寧におこなって、良い形を体に覚えさせましょう。

* * *

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ラベル:共鳴発声法
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2018年02月23日

【ことば学講座】論理力が高まると気持ちいい会話になる

●「理由」を添えたら、伝わった

「ことば学講座」で論理力を高めるトレーニングをしています。

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以前に、職場で仕事に活かしたとの報告メールをご紹介しましたね。

話すときに「理由」を添えるようにしたら、おもしろいくらい伝わりやすくなった、という体験談でした。

特に「質問の意図」を添えると気持ちよく話してくれるのがわかった、というのは、うれしい収穫でしたね。


次のテーマは「質問」です。

論理力が高まると、「良い質問」ができるようになります。

良い質問とは、「言葉の重み」を見分けて、大事なポイントに関わることを尋ねる質問です。

だから、良い質問をするには「言葉の重み」を見分ける「論理力」が必要です。

たとえば、夏目漱石の『坊っちゃん』の冒頭があります。

> 親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分
> 学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。
> なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。
> 新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、
> いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。
> と囃したからである。

ここに対して、どんな質問ができるか。

・親譲りの親とは、父親ですか、母親ですか
・ほかにはどんな無鉄砲をしましたか
・二階の高さはどのくらいですか
・腰を抜かすと、具体的にどのようになりますか
・深い理由で二階から飛び降りるとしたら、どんな理由でしょうか
・新築とは正確には何ヶ月ぐらいですか
・同級生とは男の子ですか、女の子ですか
・なぜそれが本気ではなく冗談だと判断しましたか

こんなふうに、「とりあえず質問する」なら、いくらでもできます。

しかし、すべてが「良い質問」というわけではありません。

「相手の(あくまでも相手の)話のポイントは何か。伝えようとしていることは何か」を正確に把握し、そのポイントに関係する質問をするのが、良い質問です。

そうでない質問は、「的外れ」や「言いがかり」となり、時には「そんなことはどうでもいいでしょう」と怒らせてしまいます。

上の例で言えば、「親譲りの親って、父親? 母親?」「同級生って、男の子? 女の子?」あたりは、完全に的外れでしょう。

「よく聞いてくれた!」と気持ちいい会話が続きそうにはありません。

二階から飛び降りた話は、「自分がどれほど無鉄砲かを納得させるための例示」に過ぎないので、極端なことをいえば「細かい点でつじつまが合わなくても構わない」くらいです。

ここでの「良い質問」は、「無鉄砲」認定につながる質問でしょうね。答えを聞いて「うわ、そりゃ無鉄砲だ」となりそうな質問です。

たとえば、

・ちょっと囃されたからって、二階から飛んじゃうんですか?
・だったらほかにも無鉄砲をしているんじゃないですか?
・小学生で二階から飛ぶなんて、大きくなったら相当無茶していませんか?

こんな質問でしょうか。



●あえてポイントを外した「良い質問」も

かといって、すべての質問が「話の核心に関わる質問」である必要はありません。

それでは時に会話が重すぎてしまう。

あくまでも相手本位の姿勢を維持しているのであれば、ポイントから離れた質問も、「会話にとって有効な質問」となります。

たとえば、

・親譲りって、もしかしてあのお父さんのことですか?

のような質問ですね。

「親譲りと言われても、父親なのか母親なのかをはっきりさせてくれないと曖昧で気分が悪い」みたいな気持ちで聞くのは相手本位ではない「言いがかり」ですが、相手の父親と面識があって、「あの強烈なお父さんなら、わかる気がする」と寄り添って尋ねるなら、ポイントからは外れているとしても、良い質問といえるでしょう。

会話を「掘り下げる」のではなく「広げる」効果があります。

質問って、難しいですね。だからこそ、質問力で差がつきます。

論理トレーニングで質問力を鍛えましょう。
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ラベル:論理 質問
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2018年02月14日

【声のサロン】『外郎売』で明瞭な発語のトレーニング

●『外郎売』で明瞭な発語のトレーニングをしよう

「拙者親方と申すは──」で始まる『外郎売』は、歌舞伎十八番の一つです。

小田原名物の薬「外郎」を売る場面を演じたもので、早口言葉を主とする長台詞で知られています。

現在は俳優や声優などの養成所やアナウンサーの研修などで発声練習の題材としても活躍しています。この点では北原白秋の詩『あめんぼの歌』と似ていますね。

声のサロンでも、『外郎売』を使った発声練習をおこないます。

「話し方の改善」を目的とする練習なので、早口言葉といえどもスピードを極める必要はありません。

明瞭な発語を心がけて丁寧にトレーニングしましょう。

滑舌が悪いんです」と相談に来る方には、特にお勧めのトレーニングといえるでしょう。

“滑舌”(カツゼツ)とは、スムーズな発語を意味する俗語で、発声の専門用語ではありませんが、発声トレーニングの現場で使われることが多いので、「カツゼツが悪い」「滑舌を改善したい」と訴えてのご相談はかなり多いんです。

症状はさまざまです。唇や舌の動きが鈍かったり、口の開き具合が甘かったり、逆に口を大きく動かそうとするがあまり不自然な発音になっていたり、子音の発音に問題があったり(サ行で舌を歯に挟んでいる等)。

いずれも『外郎売』のトレーニングをしながら改善していけるので、まずは楽しみながら練習してみましょう。

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ラベル:滑舌 カツゼツ
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2018年02月13日

【季節の講座】聞く力を高めるトレーニング講座




●論理力は責めるための力ではない

この週末は新潟市で「冬の講座」でした。

「聞く力」を高めるというテーマでしたね。

受講の当日より、これから毎日のトレーニングが大事です。

どんな道具もそうですが、手に入れるだけでなく、使いこなす技術があってはじめて役に立ちます。

「知る」だけでなく、使いこなせるまでトレーニングしましょう。

今回の大事なポイントとして「論理」が出てきましたね。

こんな報告メールをいただきました。


> 論理の勉強をするようになって、感情に翻弄されなくなってきました。
> 今は「理由」を考えることを意識して過ごしていますが、
> 理由を考えると、ある事で感情的になるのが見当違いだとわかったり、
> 独りよがりで勝手に解釈していたり、ということが見えてきました。


まさにこれこそ、論理を学ぶ第一の理由といえるでしょう。

「筋の通った考え方」がわかるようになると、かつては自分の都合や価値観に基づいてイライラしたり他者を責めたりしていたのが、非常に一面的で自分本位な見方だったと実感できます。

論理には客観性があるから、論理を学ぶと視点が上がるんですよね。全体が見えるようになる。いきなり「全体」までは難しいとしても、今まで見えていなかった部分が見えるようになる。

論理は人を責める道具ではありません。理論武装するための道具でもありません。

言葉の能力が上がるので結果的にそういったこともできてしまいますが、大事なのは「良い話し方によって良い人間関係を築くこと」です。

前向きで建設的で柔軟な話し方ですね。

前向きで建設的で柔軟な話し方は、論理力ゆえに視点が上がればこそです。

言葉の使い方が変わると、自分自身が変わります。

言葉は奥が深いですね。

次の「春の講座」(5月26日)まで、しっかりトレーニングしておいてください。


【春の講座】
日時:2018年5月26日(土)15:00〜20:00頃
場所:フェルマータ(新潟市中央区上近江、025-290-7227)
料金:10,000円(お食事つき)
講師:齋藤匡章(言語戦略研究所)
内容:文章の書き方と話し方の関係 〜 言語戦略
  言葉が変われば関係が変わります。
  相手との関係は、あなたが使う言葉次第、
  そして書き方、話し方次第です。
  気持ちいい人間関係を築く「言語戦略」で、
  人生を豊かにしましょう。

※お申込みは http://mf07.com/lesson.html からどうぞ

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ラベル:論理 ロジック
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2018年02月02日

【ことば学講座】論理力が高まると伝わる

●「理由」を添えたら、伝わった

「ことば学講座」で論理力を高めるトレーニングをしていますね。

http://wsi-net.org/kotoba.html (ことば学講座)

職場で仕事に活かしたとの報告メールをいただきました。


> 職場で、理由を添えるトレーニングをするようになって
> 気がついたことがあります。
>
> 今までくどいかな、と思って理由を省いていたことでも、
> 理由を添えると面白いように伝わることを実感しました。
>
> 特に、相手に質問するときに、なぜそれを聞くのかということを
> 言うようにしたら、相手に質問の意図がはっきり伝わって、
> 見当違いの回答をもらうことがなくなりました。


いいですねえ。効果を実感しましたね。

「理由」は論理の代表です。理由が明示されているだけで、論理構造がはっきりして、伝わりやすくなります。

自分の中ではわかりきっていることでも、相手にとっても同じとは限りません。

また、不思議な意識の働きなのですが、(自分ではなく)相手もわかりきっていることだとしても、理由を言葉で示されると反応が変わります。

ほんのちょっとした工夫で、コミュニケーションが気持ちよくなりますね。

かといって、付け方を誤ると「くどい」「そこまで言われなくてもわかる」「逃げ道を塞がれて追い詰められているように感じる」といったマイナス反応もあり得ますから、「何でもかんでも付けておけばいい」というわけにはいきません。

「論理」は理屈っぽくて冷たくて事務的なものというイメージもあるようですが、むしろ逆です。

相手が理解しやすいように、動きやすいように、ほかの人に伝えやすいように、再現しやすいように、気持ちよく受け取れるようにと言葉を組み立て、工夫するのが論理です。

見たことのない食べ物を差し出されて、「どうやって食べるんですか?」と尋ねたとき、次の2つの答えが返ってきました。

A:そんなの見てりゃわかるだろ。
B:ここの割れ目をこうやって縦に押すと、パキッと殻が割れるから、あとは爪で開いて中身を出したらいいんですよ。

どちらが論理的な説明で、相手本位の気持ちいいコミュニケーションか、よくわかりますね。

論理力を高めるトレーニングをしましょう。

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2018年01月28日

【声のサロン】寒い日ほど力を抜いて楽に発声しよう

●寒い日の発声トレーニング

異常なほどの冷え込みが続いていますね。

新潟市も一面雪に覆われているので、通勤に余計に時間がかかったり、滑らないように気をつけながら歩いて肩に力が入ったりと、いつもと違う日々をお過ごしのことでしょう。

寒い日ほど、肩や背中に力が入って、発声に影響しやすいものです。

力むと、喉が詰まってしまいます。口元でぼそぼそしゃべる発声にもなりやすい。

発声に関わる筋肉だけでなく、すべての筋肉は「がんばって緩める」が可能な構造をしていないので、「もっと緩める、もっと脱力」と焦らずに、ゆったりとリラックスするのがコツです。

喉が楽に開いてこそ、共鳴を捉えてお腹で運ぶ共鳴発声法の良い形が作れますからね。

寒い日ほど、力みに気づき、力みを除き、喉を楽に開けて声を出しましょう。厳しい条件が、かえって良いトレーニングになります。

次回のレッスンまで、「メロスは激怒した」をひとかたまりにして、喉で何も操作を加えずに、前に運ぶ練習をたっぷりしておいてください。



※声のサロンは、良い声で話せるようになる
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2018年01月21日

【ことば学講座】自分の思考を論理的に意識してみると……

●演繹的と帰納的

「演繹的、帰納的というのがよくわからない」と話していた受講者がいました。

詳しくは次回以降の「ことば学講座」で取り上げますが、ちょっとだけ追加でレッスンしておきましょう。

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演繹法や帰納法といった推論を、日常的に意識しながら生活している人はいないでしょう。

「論理的思考」のトレーニングとして、一時的でいいので意識してみると、なかなかおもしろい。

「演繹とか帰納とか、そんな理屈っぽい考え方はまったくしていない」と思い込んでいた人も、意識してみたら「ありとあらゆる思考が演繹的、帰納的だった……」と気づいて愕然とするかもしれません。

演繹的、帰納的思考を次々につなげて使っている自分にも気づくでしょう。

お正月に「今日は元日だから、あの店お休みじゃない?」「だよね、まさか元日からやらないよね」といった会話があったなら、「元日はお休み」という前提から出発して、「だからあの店もお休み」という推論をしたことになります。

「演繹的に考えて」なんて前置きをする人はいませんが、そういうことです。

これが「演繹的」です。

ところが実際に店の前を通りかかったら、営業していた。

「あれ、元日なのにやってる!」と驚いた。それを聞いた友人も、「そういえば思い出したけど、昨年の元日もこの店は営業していた気がする」。

すると、まだ「事実」は2例に過ぎないにもかかわらず、「この店は元日から営業」という結論を得る。

これが「帰納的」です。

「えぇ〜っ、こんなテキトーでいいの?」という声が聞こえてきそうですね。

営業している店をたった一軒見ただけで、しかもその店に関する友人の記憶だって確かかどうかわからないのに、前提を書き換えてしまっていいのか。

しかし、この程度の「納得感」で動いているのが実情でしょう。納得すれば、人は動けます。

それに、「元日はお休み(を疑ったほうがいい)」という多くの人が共有している前提を書き換えたわけではありません。あくまでも「この店」限定の結論です。

実際には、表面に出てこない推論もたくさんあります。たった2例から結論を導いたように見えますが、「同じ店が年によって元日営業をしたりしなかったりするケースは少ない」「利用客のことを考えれば、ある程度は規則的に営業日を決めているはず」「街中は元日も人手があるから営業する店が増えてきた」といった推論の材料が水面下で動いています。

このように、ガチガチに論理的でないにせよ、「納得感」のある論理的思考によって、「この店は元日は営業」という結論に至りました。

すると、翌年の元日には、「あの店は元日もやっているから、今日もきっと営業しているよ」「じゃあ行ってみようよ」となるかもしれません。

これは「演繹的」ですね。



●テキトーな中にも論理はある

「じゃあ行ってみようよ」「行こう行こう」と出かけてみたら、閉まっていた。

「あれ、おかしいね。元日も営業する店なのに」「う〜ん、今年から元日は休むことにしたのかな」と、早くも前提としていた「この店は元日は営業」が揺らぎだした。

あたりを見回すと、隣の店も、向かいの店も、閉まっている。

にわかに「元日はこのあたりはシーンとしている」という空気が強くなる。

「なんかこのへんみんな休みみたいだね」と、非常に曖昧でテキトーな推測を誰も反論せずに受け入れて、「駅のほうに行ってみようか」と話は進んでいく。

「なんか」「このへん」「みんな」「みたい」って、あらためてテキトー過ぎるにも程があるのに、平気で「だね〜」と会話が成り立ちますね。

そんな「納得感」でいいんですよね、日常の会話は。

テキトーながら、テキトーな中にもそれなりに論理はあります。

これまた不確実で数少ない材料から「帰納的」に、「この店は元日はお休み」という結論を出しました。

来年は、この結論を前提として演繹的に「行っても閉まってるよ、きっと」とほかの店を選ぶのか、それとも実際に行ってみて「あれ、今年はやってた」と帰納的な推論の材料を手に入れるのか。

このように、私たちは演繹的思考と帰納的思考を無意識のうちに使いまくっています。

* * *

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2018年01月17日

【声のサロン】良い声しか出ない体を作ろう

●無理せず通る声を出す方法

共鳴発声法の命は、共鳴です。

「共鳴」を利用して、「楽に良い声を出す」のが共鳴発声法です。

発声の基本である「喉あけ」や「支え」を声のサロンではトレーニングしますが、それもすべては「共鳴」を上手に利用できるようになるため。

共鳴に頼ることができれば、声帯に無理がかからず、喉で力むこともなく、声を振り絞って出すこともなく、響きのある声が楽に出ていきます。

これが無理せず通る声、「届く声」の出し方です。共鳴発声法とは、「無理せず通る声を出す方法」です。

あっさり書いていますが、このあたりのメカニズムをもっと詳しく説明できますか?

発声は音楽レッスンやスポーツと同じで、「できる」ようにならないと「知る」だけでは意味がないのですが、言葉での説明もぜひできるようになってください。

理屈がわかっていると、発声の構えがズレて良い声が戻らなくなったときに、自力で調整して戻せるからです。

母音の長い「歌」を使って、共鳴の乗せ方を丁寧にトレーニングしましょう。



●良い声しか出ない体づくり

歌声で共鳴の感覚がわかってきたら、話し声に応用していきます。

歌声の共鳴がわかっただけでは、日常生活で声を活かしきれません。

たとえば接客中に、いくら通る声を出したいからといって、ミュージカルばりにいきなり歌い出すわけにはいきませんよね。おもしろいですが。

かといって、日本語の話し声はトレーニングしないと共鳴が乗せにくい。

母音が長く、比較的高い歌なら、共鳴が乗せやすい。

母音が短く、低めの音のしゃべりでは、共鳴を乗せるのが難しくなる。

そこで、「朗読トレーニング」によって「歌声」と「話し声」をリンクさせていきます。

歌声で身につけた共鳴技術を、話し声に活用できるようにトレーニングする、ということです。

『走れメロス』や『坊っちゃん』など、好きな作品を選んで、共鳴発声法で読む癖をつけていきましょう。

癖をつけるとは、つまり「口を開けば共鳴発声法」の境地を目指す、ということですね。

「がんばって良い声を出す」ではなく、「良い声しか出ない楽器に自分を育てる」のが、声のサロンの方針です。


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2018年01月12日

【ことば学講座】論理思考でレッスン効果が高まる

●文章から得られるレッスン効果が高まる

論理力の高い人ほど、レッスン効果が高まります。

なぜなら、このようなレッスンの文章を書くとき、論理的な構成にレッスン効果を持たせるように書いているからです。

今、ことば学講座では「論理力」を取り上げていますね。

http://wsi-net.org/kotoba.html (ことば学講座)

論理とは、言葉の「つながり」です。

言葉をつなげるには、一直線に並べるしかありません。

だから言葉は、「順番」が大事。言語音をどんな順番に並べるかによって、意味が変わります。

「こと」(事)の順番が逆になったら、「とこ」(床)になる。

「猫が鼠を捕まえる」と「鼠が猫を捕まえる」は、含まれている音(言葉)はまったく同じなのに、順番が違えばまるで違う出来事になる。

「好きになったからデートした」と「デートしたから好きになった」も、含まれている言葉は同じなのに、しかも出来事として両方ともありうるでしょうけれど、意味が違います。

音と音、言葉と言葉、出来事と出来事が関連付けられて「つながり」ができると、論理が生まれます。

言葉の持つパワーをフル活用するには、論理の働きを熟知するだけでなく、使いこなせるようになる必要があります。知るだけではなく、トレーニングによって技術として身につける、ということ。

論理力が高まると、こうしてレッスンの文章を読んだときの「レッスン効果」が高まるのです。

うれしい副産物ですね。

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