2018年02月23日

【ことば学講座】論理力が高まると気持ちいい会話になる

●「理由」を添えたら、伝わった

「ことば学講座」で論理力を高めるトレーニングをしています。

http://wsi-net.org/kotoba.html (ことば学講座)

以前に、職場で仕事に活かしたとの報告メールをご紹介しましたね。

話すときに「理由」を添えるようにしたら、おもしろいくらい伝わりやすくなった、という体験談でした。

特に「質問の意図」を添えると気持ちよく話してくれるのがわかった、というのは、うれしい収穫でしたね。


次のテーマは「質問」です。

論理力が高まると、「良い質問」ができるようになります。

良い質問とは、「言葉の重み」を見分けて、大事なポイントに関わることを尋ねる質問です。

だから、良い質問をするには「言葉の重み」を見分ける「論理力」が必要です。

たとえば、夏目漱石の『坊っちゃん』の冒頭があります。

> 親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分
> 学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。
> なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。
> 新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、
> いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。
> と囃したからである。

ここに対して、どんな質問ができるか。

・親譲りの親とは、父親ですか、母親ですか
・ほかにはどんな無鉄砲をしましたか
・二階の高さはどのくらいですか
・腰を抜かすと、具体的にどのようになりますか
・深い理由で二階から飛び降りるとしたら、どんな理由でしょうか
・新築とは正確には何ヶ月ぐらいですか
・同級生とは男の子ですか、女の子ですか
・なぜそれが本気ではなく冗談だと判断しましたか

こんなふうに、「とりあえず質問する」なら、いくらでもできます。

しかし、すべてが「良い質問」というわけではありません。

「相手の(あくまでも相手の)話のポイントは何か。伝えようとしていることは何か」を正確に把握し、そのポイントに関係する質問をするのが、良い質問です。

そうでない質問は、「的外れ」や「言いがかり」となり、時には「そんなことはどうでもいいでしょう」と怒らせてしまいます。

上の例で言えば、「親譲りの親って、父親? 母親?」「同級生って、男の子? 女の子?」あたりは、完全に的外れでしょう。

「よく聞いてくれた!」と気持ちいい会話が続きそうにはありません。

二階から飛び降りた話は、「自分がどれほど無鉄砲かを納得させるための例示」に過ぎないので、極端なことをいえば「細かい点でつじつまが合わなくても構わない」くらいです。

ここでの「良い質問」は、「無鉄砲」認定につながる質問でしょうね。答えを聞いて「うわ、そりゃ無鉄砲だ」となりそうな質問です。

たとえば、

・ちょっと囃されたからって、二階から飛んじゃうんですか?
・だったらほかにも無鉄砲をしているんじゃないですか?
・小学生で二階から飛ぶなんて、大きくなったら相当無茶していませんか?

こんな質問でしょうか。



●あえてポイントを外した「良い質問」も

かといって、すべての質問が「話の核心に関わる質問」である必要はありません。

それでは時に会話が重すぎてしまう。

あくまでも相手本位の姿勢を維持しているのであれば、ポイントから離れた質問も、「会話にとって有効な質問」となります。

たとえば、

・親譲りって、もしかしてあのお父さんのことですか?

のような質問ですね。

「親譲りと言われても、父親なのか母親なのかをはっきりさせてくれないと曖昧で気分が悪い」みたいな気持ちで聞くのは相手本位ではない「言いがかり」ですが、相手の父親と面識があって、「あの強烈なお父さんなら、わかる気がする」と寄り添って尋ねるなら、ポイントからは外れているとしても、良い質問といえるでしょう。

会話を「掘り下げる」のではなく「広げる」効果があります。

質問って、難しいですね。だからこそ、質問力で差がつきます。

論理トレーニングで質問力を鍛えましょう。
   ↓
http://wsi-net.org/kotoba.html (ことば学講座)

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メール:tenor.saito@gmail.com
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ラベル:論理 質問
posted by テノール齋藤 at 14:51| Comment(0) | ことば学講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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