2017年04月09日

【声のサロン】声の感性を育てよう

●自分感覚を捨てると伸びる

ちょっと前にこんなメールが届きました。


> 今日の先生の説明で、
> やっぱり自分感覚で練習していてもダメなんだと
> はっきりわかりました。
> 母音のイがいい音になっているなんて、
> 全然気がつきませんでした。


おもしろいもので、自分では気がつかないんですよね。

「イの色が良くなった」と言われてはじめて、「そうだったんだ」「このイが良いイなんだ」と気づく。

本人の感覚では、「良いイになっている」とは感じていなかった。

しかし、普段から丁寧にトレーニングしているから、母音イは殊更に意識をしながら発している音だったはず。

だから、気づかないうちに良い色のイになっていたんですね。

これがもし、「べつに良いイになどなっていない」と感じながら一人でずっと練習していたら、せっかく獲得した発声技術がまたズレていたことでしょう。

あらゆるトレーニングについて言えることですが、「自分感覚」に頼ると伸びません。

「聴く耳」は生まれつき持っているわけではなく、トレーニングで獲得するものです。



●トレーニングで耳が育つ

トレーニングで「聴く耳」が育つプロセスは、次の段階で進みます。

1. 良い発声とそうでない発声の区別ができる
2. 良い発声を心地よく感じる

まずは、良い声かどうかの「区別」ができる段階です。

この耳が手に入ると、一人でトレーニングしている期間に大きくズレることがありません。

でも、そこで終わりではない。

「良い声を心地よく感じる」段階に至ります。

「区別」から「感性」へと進むのです。

「分かる」だけでなく、「感じる」。

先ほどの「イ」を聴いて、「良いイだな」と自分で分かるのが最初の段階。

そのイを聴いて「気持ちいい」と感じ、そのイからズレると「なんかヘン」「気持ち悪いな」と感じるのが、次の段階。

そこまで来たら、本物の「声の感性」が育ったといえるでしょう。

ただし、「区別」にも「感性」にも共通して必要な条件が、「良い声を出す技術を持っている」こと。

「出せる」技術があって、はじめて「これでいい」と確信が持てるし、その判断に説得力が出る。

「良い声が出せる」技術を目指してトレーニングしましょう。

* * *

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メール:tenor.saito@gmail.com
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タグ:声の感性
posted by テノール齋藤 at 19:29| Comment(0) | 声のサロン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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