2017年01月06日

【トレーニング】発声トレーニングで成果を上げる秘訣

●「自分をあおる感覚」が大事

スポーツでも趣味の習い事でも仕事に役立つ訓練でも、トレーニングの成果を上げる秘訣があります。

それは「なりきり」。

たとえば料理を習うとしたら、「料理に夢中で取り組んでいる自分」になりきるのです。

そういう人として行動することによって、そういう自分へと煽っていく感覚。

「良い状態になるのを待つ」ではなく、「良い状態を作っていく」。

積極的に「そういう人としてふるまう」のです。

外食したら、どうやって作っているのかと気にする。書店に行ったら、当たり前のように料理本のコーナーに向かう。美容室で雑誌を手に取ったら、おかずのレシピのコーナーが真っ先に気になる。

そういう行動や感じ方になるのを待つのではなく、自らそのように行動することで、意識を日に日に高めていくと、トレーニングの成果が出やすくなります。



●同じ行動でも、パワーが変わる

なぜ自分をあおり、なりきり、すでに「そういう存在」になっているとイメージしながら行動すると、トレーニングの成果が上がるのでしょうか。

なぜなら、同じ動作でも意識の持ち方で効果が変わるからです。

職場の研修がなかなか成果を上げないのは、「職場に言われて仕方なく参加している」意識があって、気持ちが前向きではないから。

同じ研修内容でも、自分で自腹を切って参加している人は、成果が上がります。

「当たり前のように淡々と」が大事な意識だとお話ししましたね。その状態に自分を煽って追い込んでいく感覚が、ここでいう「自分を煽る感覚」です。

子どもの頃に何かの習い事をしていて、夢中で何かに取り組んでいた方なら、実感があるでしょう。

最初のうちこそ「親に無理やり習わされている」「ちゃんと行かないと叱られる」のような気持もあったかもしれませんが、続けていて「ソレが得意な自分」「ソレに馴染んだ自分」が育ってくると、意識が変わります。

事あるごとに、「ソレは自分の守備範囲だ」のように言ったり思ったりしながら、意識を高めていくのです。

ピアノを習っているなら、学校の合唱コンクールがあるときに伴奏者に立候補してみたり。

スポーツを習っているなら、体育祭で全力を出して好成績を残してみたり。

絵を習っているなら、授業で本気の絵を描いて美術の先生に褒められたり。

そのようにして「関わり」を深め、どっぷり浸かっていくうちに、「自分の一部」「生活の一部」になっていく。

煽り立てるように「目指す自分になりきる」人だけが成功する理由が、ここにあります。



●パティシエは「勤務中にお菓子を作る人」ではない

パティシエがお菓子を作るのは、「仕事だから」だけではありません。「お菓子を作る存在」になりきっているんですよね。

メイフェアのスタッフに「昨日の休日は何を?」と過ごし方を尋ねたら、「お菓子を焼いてました」と答えました。

それって、オンもオフも関係なくお菓子を作っている、ということではないか。

「ケーキを作らない日は何を?」の問いには、「ケーキを食べに行きます」。

そういうものなんですよね、本当のプロは。

いい接客をするプロなら、「仕事として接客するとき」だけ感じが良いのではありません。自分がお客さんとして食事や買い物をしていても、当たり前のように「感じの良いふるまい」になる。

「そういう存在」だから、オンもオフも関係ない。

メイフェアスタッフが「あ、わりい、今日はオフなんだわ」と言いながらビール片手にパチンコを打ち、「この台ぜんぜん出ね〜んだけど、どうなってんの」と店員さんに文句を言うふるまいは、まず考えられない。

そうそう、演奏家が「そんなの当たり前」と話していたのを思い出しました。バイオリニストは演奏会当日や全体練習の日など、いわばオンの日にはほかの関係者と一緒に演奏するし、演奏会もなく練習日でもない、好きに過ごしていい日には、一人で練習する。だからオンとオフの区別は意識にない。

時間があればバイオリンを弾く。「時間がない」というのは、バイオリンを弾くのに忙しくてほかのことをする暇がない、という意味。

もっとも、オンとオフがくっきり分かれる仕事もあって、消防士が「オフの日にも消火したい」というわけにはいきませんが、そんなケースなら四六時中ずっと意識を向けて自分を高め続けられる「ライフワーク」が見つかるといいですね。

「発声」や「話し方」は最適ですよ。



●「無理してがんばる」ではなく「なりきって楽にふるまう」

話し方、発声をトレーニングしているあなたには、あらゆる行動をひっくるめて「発話品質の向上」を目指してほしい。

「いつも丁寧にふるまうのは息苦しいのでは?」と躊躇する人がいますが、それは「無理して丁寧にしているから」。

丁寧できちんとしたふるまいが自分の標準になってしまえば、無理をしていないのだから、息苦しいわけがない。

論語に「七十にして、心の欲する所に従えども、矩を越えず」(好きなようにふるまったとしても、原理原則を外れない)とありますね。

もし、好きなようにふるまうと丁寧でなくなるとしたら、まだ丁寧な人になれていないんですよね。

「無理してがんばる」のではなく、「なりきって、当たり前のようにふるまう」のがオススメです。

自分自身と深く関係する行為なので、「いい話し方をする」「良い声で話す」「声を気にしてトレーニングをしている」自分になりきって、オンだろうとオフだろうと関係なく自分を高めていきましょう。

* * *

新潟市で共鳴発声法の話し方レッスン
ウェブ:http://wsi-net.org/
メール:tenor.saito@gmail.com
子供向けの話し方教室、大宮校についてはこちら
通る声、届く声の出し方の本


posted by テノール齋藤 at 00:00| Comment(0) | 声のサロン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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