2018年04月21日

息がもたないときの処方箋

ワンフレーズの息が続かない、という悩みはありますか?

次のように対処してみてください。


1. そのフレーズの核をしっかり発声する

各フレーズに、核となる音があります。多くの場合、そのフレーズの中の最高音です。

その音をまず見極めましょう。フレーズの中で最もしっかり歌う音です。

核を見極めたら、その音より前は決してがんばらず、核をしっかり発するための助走のように捉えます。

もちろん雑でいいわけではなく、丁寧に核に向かっていきます。

核の音は、しっかりした共鳴を捉えた声で発します。

それ以降は、「山を越えた」と油断して響きを落とさないように、さらに上へ、さらに向こうへと丁寧に運びます。

これだけでも、息が続かなかったフレーズが、なんとか続くようになるかもしれません。



2. 声を上から前へカーブさせる

声を口からストレートに前に出そうとすると、共鳴の技術が活かせず、息を多く要し、声帯にも負担がかかってしまいます。

出だしから「上方向から前方へ」というカーブを描きながら声を出すと、共鳴を捉える形になり、空気効率の良い発声になります。



3. 息をどんどん出す

息が続かないと、途中で声を抑えて空気を節約しようとしがちです。

逆に「空気が止まることなくどんどん出ている」とイメージしながら、「出ている空気をいかに声に変えるか」を意識しながら発声しましょう。


以上を工夫して、それでもまだ息が続かないようなら、さらに別の対応もありますから(声帯の使い方など)、様子を聞かせてください。

* * *

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ラベル:息がもたない
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2018年04月19日

【声のサロン】Caro mio ben(カーロ・ミオ・ベン、いとしい人よ)

●チェチーリア・バルトリの「カーロ・ミオ・ベン」を聴きながら

声楽曲の代表といえば、「Caro mio ben」(カーロ・ミオ・ベン、いとしい人よ)でしょう。

Caro mio ben, credimi almen,
senza di te, languisce il cor,
Il tuo fedel sospira ognor.
Cessa, crudel, tanto rigor!

いとしい人よ せめて私を信じておくれ
君がいないと 心がつらい
君に忠実な私は いつもため息をついている
やめておくれ つれない人よ そんなにつらくあたるのは

チェチーリア・バルトリの「カーロ・ミオ・ベン」を聴きながら、歌って覚えましょう。



大事なのは、共鳴発声法で歌うことです。

喉を開け、できるだけ響きを高く保ち、声帯に負担をかけずに歌いましょう。

* * *

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2018年04月13日

【ことば学講座】三段論法を作って論理のトレーニング

ちょっと前にこのブログで、

> トレーニングをしている方のためにメイフェアを作ったのは、
> トレーニング効果を高めるためのティータイムが目的です。
> 講座をおこなう会場なんか、どこでもいいのですから。

という話を書いたところ、こんなメールをいただきました。


> これを読んで、先生のお仕事は多岐にわたっているけれど
> ちゃんとトレーニング効果を高めるためというくくりですべて繋がっていると
> あらためて感じました。
>
> 紅茶店のオーナーが歌や言葉の講座、それに関わる仕事をしたり
> 言語心理学をもとにしたレッスンをしていると
> 一般の人からみたら統一性がないと感じるかもしれないけれど、
> 受講者から見たら、どれも繋がっていて必要なことなんだとわかります。
>
> 初心者の頃はわからなかったけど、今ならちゃんとその繋がりを感じられて
> それが「成長した証」でもあるんだなと感じて、うれしくなりました。


いいですねえ。上級者ですね。

確かに、私にとっては「言葉」を深掘りした状態に過ぎず、すべてが「言葉」を中心としてつながっているのですが、「いろいろ手広くなさっているんですね」「多才ですよね」と言われることがあります。

私としては、いろいろ手広くなどしていなくて、「言語行為が意識に与える影響」という心理言語学のテーマから離れたことはありません。

スポーツ選手が筋トレをしたり走り込みをやったり食事に気をつけたり解剖学的な勉強をしたりメンタルトレーニングをしたりしても、あくまでも「スポーツ選手としての活動をしている」と捉えられ、「多才だ」「いろいろ手広くやっている」とは言われないのに、不思議ですね。

もちろん、私だけではありません。あなたもそうです。

スポーツ選手は、仕事として筋トレが必要だから、筋トレをします。

あなたは、仕事に言葉の能力が必要だから、言葉のトレーニングをしているわけです。

なのに、スポーツ選手が筋トレをしている姿は「おっ、さすがはサッカーに生きていますね」なんて自然な行為に映るのに、あなたが言葉のトレーニングをする姿は「何か新しいことを始めた」ように周囲に映るかもしれません。

言葉や論理は、見える人にははっきり見えるのに、見えない人にはまったく見えないので、つながりが見えないとしてもしょうがない。

すべてがつながって感じられたら上級者、ということでしょうね。



●もう少しラフな三段論法を作ってみよう

さて、今日は少しだけ論理の話をしましょう。

三段論法トレーニングの続きです。

大前提と小前提に「共通の要素」を盛り込んで、結論を導き出してみてください。

一般的に認められそうな文(命題)を大前提として作り、その中の要素を含む小前提を作り、この2つの前提から導ける(共通の要素を持たない)結論を書き出すトレーニングです。

演繹的に一つの結論に至る推論にならなくても結構です。

大前提:夏風邪はつらい。
小前提:彼は夏風邪をひいている。
結論:彼はつらい思いをしている。

大前提と小前提には「夏風邪」という共通の要素があり、結論にはありませんね。

これはシンプルで面白みに欠けるので、もう少し思いきった冒険をしてみてもいいでしょう。

ガチガチの論理展開より、ラフなほうが、日常の会話に近くなります。


大前提:大人になって強めの筋トレをすると、2日後になって筋肉痛になることが多い。
小前提:昨日強めの筋トレをしたが、まだ筋肉痛になっていない。
結論:明日にはきっと筋肉痛になる。


共通の要素は「強めの筋トレ」ですね。結論には含まれていません。

大前提の中の「2日後」という言葉が、結論では状況から「明日」という別の言葉に変わっていますが、同じことです。

ほかにも、比較的ラフな三段論法を作ってみましょうか。


大前提:新潟バイパスの制限速度は時速80Kmである。
小前提:私の車はフルパワーでも80Kmしか出ない。
結論:私の車で新潟バイパスを走るときは、スピード違反を気にせずフルパワーで走れる。



大前提:佐渡に釣りに行ってくるには5万円はかかる。
小前提:今、財布の中に2万円しかない。
結論:佐渡に釣りに行きたいなら3万円をどこからか工面する必要がある。

※共通の要素がわかりにくいですが、小前提の「2万円」を「5万円には3万円足りない金額」と置き換えると、「5万円」が共通の要素になりますね。



大前提:ローソンの特製肉まんはセブンイレブンの肉まんよりジューシー。
小前提:私はジューシーな肉まんが好き。
結論:セブンイレブンが目の前にあるが、少し歩いてローソンまで行きたい。



大前提:最近は安全を考えて、塾が遅く終わる日は親が送迎する。
小前提:今日はテスト前の特別授業で、いつもより終わるのが遅かった。
結論:お母さんに電話して迎えに来てもらおう。


こんな具合です。

やってみてください。

* * *

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2018年03月25日

【声のサロン】宿題を2つ出します

●次回まで間があくので、宿題です

曜日と日付の関係で、次回のレッスンまでだいぶ間が開くので、トレーニング効果を高めるための宿題を2つ出しておきます。


宿題1:「Musica Proibita」の歌詞を復習

来月の課題曲は「Musica Proibita」です。

初めての方はこれからですが、すでに1回習っている方は復習しておいてください。

目指すのは「意味をイメージしながら歌える」状態です。イタリア語の歌詞を復習しておいてください。



宿題2:「外郎売」の練習

「外郎売」はもう覚えていますか?

早口言葉として有名な「外郎売」ですが、話し声のトレーニングとして取り上げる場合は、スピード重視ではありません。

「喉あけ重視」です。

早口の部分はどうしても喉が詰まって、口の中でこちょこちょ発音する感じになりやすい。

少しゆっくりになっていいので、喉を開けたまま唱えられるように「喉を開けたまま」と意識しながら練習してみてください。



※声のサロンは、良い声で話せるようになる
 ボイストレーニング話し方教室(新潟市)です。
 日本発声協会が認定する話し方発声法の基本、
 共鳴発声法が学べます。
 平日コースと週末コースがあり、フェルマータを会場に
 月2回ずつ開催されています。

 新規に受講をご希望の方は、事務局(メイフェア)まで
 お電話(025-211-7007)ください。

 詳しくはこちらから。
    ↓
http://mf07.com/lecture.html

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2018年03月22日

トレーニング効果とリラックスの効能

●トレーニング効果には「余裕」が必要不可欠

受講者の方から、こんなメールをいただきました。

休日にメイフェアで、論理力アップのトレーニングをしていたそうです。


> 論理トレーニングしながらうとうとしていました。
> リラックスした分、明日からまたがんばれそうです。


いいですねえ。リラックスの効能と必要性をよくご存じですね。

がむしゃらにやるだけでは、うまくいかない。「成長の必要条件」を満たしていないからです。

話し方も文章の書き方も論理も歌も、すべて「トレーニング」です。

トレーニングには、共通点があります。「学習」のメカニズムに従って積み重ねになっていく、という共通点です。

あなたには技術と知識を身につけて、日常生活や仕事に活かしていただきたいので、「伸びる秘訣」として説明しておきましょう。

伸びる人には、「余裕」があります。伸び悩む人ほど、がんばっているのに「余裕」が無くパツパツに張りつめています。

成果を積み重ねて伸びていくためには、「余裕」が必要なのです。

つまり「リラックスタイム」です。

ゴムに喩えると、わかりやすいかもしれません。ゴムがパツパツに伸び切っている状態でずっとトレーニングをしていると、強度は高いのに、良い成果として積み重なるかというと、緩めたらヨレヨレになっている。

そういうゴムを見たことがあるでしょう。もう弾力性が失われている。

かといって、そのまま緩めなかったら、いつか切れてしまう。

そんな余裕のない状態では、やがていっぱいいっぱいになって、取り組みが破綻してしまいます。

筋肉も同じです。

負荷をかけて運動すると、疲労したり傷ついたりしますが、弛緩させておけば回復します。

負荷をかけている間ではなく、緩めている間に育つのです。

受験勉強もそうだったでしょう。受験業界ではもはや常識として、「学習した内容は休息や睡眠時に脳内で整理され、長期記憶となっていく」と考えられています。

つまり、寝ないで勉強しても、身につかない。

朝まで徹夜で勉強して、「寝たら忘れそうだから、寝ないでこのまま試験を受けよう」なんてがんばった経験があるかもしれませんが、不思議なくらいに成績が伸びなかったでしょう。

試験中に度忘れのごとく歯がゆく悔しい思いを何度も味わい、試験を終えてから、あるいは翌日になってから、なぜか急に思い出したりする。

学習の原理原則に従っていないから、思い通りにいかないのです。

がんばっているわりに成果が上がらないとしたら、成長のためのリラックスタイム(トランス)が足りていない可能性があります。

トレーニングをしている方のためにメイフェアを作ったのは、トレーニング効果を高めるためのティータイムが目的です。講座をおこなう会場なんか、どこでもいいのですから。

でも、トランス状態ともいえるリラックスには、それなりに場所を選びます。お茶会のような時間も、とってもイイですね。単なるダラダラではなく、上質なリラックスの時間になります。

だから、冒頭のメールを読んで「わかっているなあ」と思ったのです。

忙しいときほど、「余裕」を見直しましょう。

「トレーニングをして疲れたから休む」のではありません。「トレーニングのために休む」のです。

ティータイムは、「仕方なくトレーニングを中断する時間」ではありません。「トレーニング効果を積み重ねて、次のトレーニングへと続けるためのリラックスタイム」です。

本気でトレーニング効果を上げたいのであれば、「リラックスはセット」です。

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2018年03月16日

論理力を高めるトレーニング

●「論理」はみんなのルール

言葉を論理的に使いこなす「論理力」は、言語コミュニケーションの基礎です。

「論理」と聞いて、「なんだか堅苦しい」「冷たそうなイメージ」「そんな理屈っぽい会話はしたくない」なんて反応する人もいます。

しかし、論理は言葉のルールです。駒の動かし方を知らなかったら将棋にならないのと同様、論理がめちゃめちゃでは言語コミュニケーションが成立しません。

サッカー選手がいきなりボールを抱えて走り出し、注意されても「堅苦しいことをいうな」「もっと感覚的でいいじゃないか」と文句を言っていたら、サッカーになりませんよね。

論理は言葉のルールの中でも、特に大事なルールです。万人が使うものなので、将棋やサッカーのルールよりは緩やかに運用されるし、退場も罰金もありませんが、それでも会話を会話として成り立たせている大事なルールです。



●どちらが論理的でしょうか

たとえば、次の2つの論理展開(三段論法)を比べてみて、どちらが論理的で、どちらが非論理的かわかりますか?

いずれも受講者の方が送ってくれた例を少しだけアレンジしたものです。


例1:
> 良い演奏をするためには、楽器の音が合っている必要がある。
> チューニングや調律をすることで、楽器の音が合う。
> だからチューニングや調律をした楽器は、良い演奏をすることができる。


例2:
> 良い声になると、歌が良くなる。
> ボイストレーニングを受けると、良い声になる。
> だからボイストレーニングを受けると、歌が良くなる。


実際の場面でこんなにくどい話し方や書き方はしませんが、「論理的な構造」を見てください。

例1も例2も、最終行は「だから」で始まっていますね。つまり「結論」になっているはずです。

しかし果たして、上2行の結論として、3行目が成立しているでしょうか。



●答え合わせ

答え合わせをしましょう。

例1……非論理的
例2……論理的

例1のほうは、なぜ3行目が論理的な結論にならないのでしょうか。

「良い演奏をするためには、楽器の音が合っている必要がある」が正しいとしても、「楽器の音が合ったからといって、良い演奏になるとは限らない」からです。

「良い演奏」の条件の一つが「音が合っている」なんですよね。ほかにも、「演奏技術が高い」「曲が良い」「会場の響きか良い」といった条件がありうる。

だから、「良い演奏をするためには、楽器の音が合っている必要がある」という前提から「楽器の音が合っていなかったら、良い演奏ではない」は正しいといえますが、「楽器の音が合っていれば、良い演奏になる」とはいえません。

このあたりの厳密な解釈も、近いうちにレッスンに出てきますからね。

「良い演奏をするためには、音が合っている必要がある」と「チューニングや調律をすることで、音が合う」の2つを正しい前提と認めたとしても、「だからチューニングや調律をした楽器なら、良い演奏をすることができる」とは言えません。

音楽をなさっている方なら、論理構造より、むしろ実体験で痛感しているかもしれませんね。

なのに、日常の会話ばかりでなく、文章でも例1のような論理展開がめずらしくありません。


> ギターのチューニング技術を学ぼう。
> 楽器の正確なチューニングは、良い演奏の必須条件だ。
> 最高のチューニング技術を身につけたら、キミも最高のギタリストだ!


こんな感じで語られると、なんとなく納得して、「チューニングができるようになったら、オレもあんな演奏ができるようになるのか〜」と期待してしまうかもしれない。

しかし、「最高の演奏のためには、チューニング技術が必要」は言えても、「チューニング技術があれば、最高の演奏ができる」は言えないはず。

今は論理のトレーニングとして、くどいくらいに言葉を費やして説明をしていますが、日常の会話では「省略」や「暗黙の了解」といった技を駆使して非論理の罠がサラッと忍び込んできます。

論理力を高めて、安定して確実な言語コミュニケーションができるようになりましょう。


「ことば学講座」で論理力アップのトレーニング
   ↓
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ラベル:論理的思考
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2018年03月12日

【ことば学講座】間の効能を実感

●良い話し方のコツ──間の取り方

良い話し方の条件に「適切な間を入れる」があります。

「間の取り方」というと、「どのくらいの時間を置くか」を気にしますが、実は「間の濃淡」が重要なのでした。

しっかり復習して、濃淡の付け方をマスターしておいてください。

相手との良い距離間を維持することができます。

仲良くなりたい相手とは近めの距離で、そうでもない相手とは近すぎない距離で、つまり「心地よさを損なわない適切な距離感」を自然に保てるのです。

間の取り方レッスンを受けて練習した方から、報告メールが届きました。


> 先週その方と久しぶりにお会いしたので、声を張り大きめの声で
> 話しかけてみました。
> すると、ちょうどよい距離感で話せたうえ、
> いつも話が切れずに延々続くところを
> 短い時間で終わりにすることもできました。
>
> すごい効果です。間の濃淡をこれからも意識していきます。
> ありがとうございました。


よかったですね。

ほんの少しの工夫で、居心地の良さが保たれたでしょう。

とはいえ、頭で考えて話し方をコントロールしているうちは、まだ「最高に心地よい」というわけにはいきません。

「気を張って、心地よさを守っている」という、ある種の矛盾がある状態ですから。

意識しなくても、最適な話し方ができるのは、「体で覚える」レベルに至ってこそ。

何度も繰り返し練習することで、その境地が実現できます。

何でもそうですね。

練習しましょう。


* * *

「論理力」を手に入れるチャンスが「ことば学講座」です。
コミュニケーションが安定して深まる感覚を体験しましょう。
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ラベル:間の取り方
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2018年03月05日

【声のサロン】発声技術を高めると何が起こるか

●発声技術を高めると、気持ちよくなる

昨日の「歌声の会」に参加した会員から、こんなメールをいただきました。

今までとは違った「響き」の感覚が感じ取れたのだそうです。


> 「響きを感じながらのびのび歌う」の話を聞きながら思ったのは、
> 初心者ののびのびと、
> 技術が高まった状態ののびのびは違うということです。
>
> ただ自由に思いっきりやればいいのではなく
> 今日の感覚は、技術を磨く段階を経たからこそ感じ取れるのだろう
> と思いました。


まさにそのとおりですね。

無駄な力みを取り除いて「のびのび」と声を出すと、声は気持ちよく楽に出ていきます。

会話中に「えっ?」と頻繁に聞き返されたり、「すみませ〜ん」と呼んでも店員さんが気づいてくれなかったりする場面が確実に減るはずです。

しかし、「のびのび」の前に「良い形」が作れていればこその効果です。

スポーツでもよく聞きますね。「基礎」ができている人がリラックスしてプレイすれば、好成績につながる。しかし基礎ができていない人がのびのびやろうとしたら、単なる暴れん坊になってしまう。

メールをくれた方は、発声の基礎を丁寧に身につけ、その技術を日々のトレーニングで高めてきたからこそ、「のびのび」を意識しただけで気持ちいい共鳴の響きを体験できたのでしょう。

「のびのび」は良い声のコツです。しかし、それを実現してくれるのは正しい発声技術です。

発声技術が高まると、ちゃんと届く声が楽に出せるようになり、しかも声を出すだけで気持ちよくなります。

共鳴発声法のトレーニングを丁寧におこなって、良い形を体に覚えさせましょう。

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ラベル:共鳴発声法
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2018年02月23日

【ことば学講座】論理力が高まると気持ちいい会話になる

●「理由」を添えたら、伝わった

「ことば学講座」で論理力を高めるトレーニングをしています。

http://wsi-net.org/kotoba.html (ことば学講座)

以前に、職場で仕事に活かしたとの報告メールをご紹介しましたね。

話すときに「理由」を添えるようにしたら、おもしろいくらい伝わりやすくなった、という体験談でした。

特に「質問の意図」を添えると気持ちよく話してくれるのがわかった、というのは、うれしい収穫でしたね。


次のテーマは「質問」です。

論理力が高まると、「良い質問」ができるようになります。

良い質問とは、「言葉の重み」を見分けて、大事なポイントに関わることを尋ねる質問です。

だから、良い質問をするには「言葉の重み」を見分ける「論理力」が必要です。

たとえば、夏目漱石の『坊っちゃん』の冒頭があります。

> 親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分
> 学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。
> なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。
> 新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、
> いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。
> と囃したからである。

ここに対して、どんな質問ができるか。

・親譲りの親とは、父親ですか、母親ですか
・ほかにはどんな無鉄砲をしましたか
・二階の高さはどのくらいですか
・腰を抜かすと、具体的にどのようになりますか
・深い理由で二階から飛び降りるとしたら、どんな理由でしょうか
・新築とは正確には何ヶ月ぐらいですか
・同級生とは男の子ですか、女の子ですか
・なぜそれが本気ではなく冗談だと判断しましたか

こんなふうに、「とりあえず質問する」なら、いくらでもできます。

しかし、すべてが「良い質問」というわけではありません。

「相手の(あくまでも相手の)話のポイントは何か。伝えようとしていることは何か」を正確に把握し、そのポイントに関係する質問をするのが、良い質問です。

そうでない質問は、「的外れ」や「言いがかり」となり、時には「そんなことはどうでもいいでしょう」と怒らせてしまいます。

上の例で言えば、「親譲りの親って、父親? 母親?」「同級生って、男の子? 女の子?」あたりは、完全に的外れでしょう。

「よく聞いてくれた!」と気持ちいい会話が続きそうにはありません。

二階から飛び降りた話は、「自分がどれほど無鉄砲かを納得させるための例示」に過ぎないので、極端なことをいえば「細かい点でつじつまが合わなくても構わない」くらいです。

ここでの「良い質問」は、「無鉄砲」認定につながる質問でしょうね。答えを聞いて「うわ、そりゃ無鉄砲だ」となりそうな質問です。

たとえば、

・ちょっと囃されたからって、二階から飛んじゃうんですか?
・だったらほかにも無鉄砲をしているんじゃないですか?
・小学生で二階から飛ぶなんて、大きくなったら相当無茶していませんか?

こんな質問でしょうか。



●あえてポイントを外した「良い質問」も

かといって、すべての質問が「話の核心に関わる質問」である必要はありません。

それでは時に会話が重すぎてしまう。

あくまでも相手本位の姿勢を維持しているのであれば、ポイントから離れた質問も、「会話にとって有効な質問」となります。

たとえば、

・親譲りって、もしかしてあのお父さんのことですか?

のような質問ですね。

「親譲りと言われても、父親なのか母親なのかをはっきりさせてくれないと曖昧で気分が悪い」みたいな気持ちで聞くのは相手本位ではない「言いがかり」ですが、相手の父親と面識があって、「あの強烈なお父さんなら、わかる気がする」と寄り添って尋ねるなら、ポイントからは外れているとしても、良い質問といえるでしょう。

会話を「掘り下げる」のではなく「広げる」効果があります。

質問って、難しいですね。だからこそ、質問力で差がつきます。

論理トレーニングで質問力を鍛えましょう。
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ラベル:論理 質問
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2018年02月14日

【声のサロン】『外郎売』で明瞭な発語のトレーニング

●『外郎売』で明瞭な発語のトレーニングをしよう

「拙者親方と申すは──」で始まる『外郎売』は、歌舞伎十八番の一つです。

小田原名物の薬「外郎」を売る場面を演じたもので、早口言葉を主とする長台詞で知られています。

現在は俳優や声優などの養成所やアナウンサーの研修などで発声練習の題材としても活躍しています。この点では北原白秋の詩『あめんぼの歌』と似ていますね。

声のサロンでも、『外郎売』を使った発声練習をおこないます。

「話し方の改善」を目的とする練習なので、早口言葉といえどもスピードを極める必要はありません。

明瞭な発語を心がけて丁寧にトレーニングしましょう。

滑舌が悪いんです」と相談に来る方には、特にお勧めのトレーニングといえるでしょう。

“滑舌”(カツゼツ)とは、スムーズな発語を意味する俗語で、発声の専門用語ではありませんが、発声トレーニングの現場で使われることが多いので、「カツゼツが悪い」「滑舌を改善したい」と訴えてのご相談はかなり多いんです。

症状はさまざまです。唇や舌の動きが鈍かったり、口の開き具合が甘かったり、逆に口を大きく動かそうとするがあまり不自然な発音になっていたり、子音の発音に問題があったり(サ行で舌を歯に挟んでいる等)。

いずれも『外郎売』のトレーニングをしながら改善していけるので、まずは楽しみながら練習してみましょう。

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ラベル:滑舌 カツゼツ
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